松本市島内の『島内の民家再生』の外観です。
2006年に竣工しました。
約200年前に建てられた『本棟造り』と呼ばれる民家の再生です。
本棟造とは、長野県の中信地方から南信地方にかけて分布する民家の形式で、
切妻造り妻入り、ゆるい勾配の屋根、雀おどしと呼ばれる棟飾り、正方形の間取りなどが特徴です。重要文化財にも指定されている堀内家住宅や馬場家住宅などが有名。(Wikipedia抜粋)
以前、勤務していた設計事務所が民家再生を多く手掛けていたので、民家再生の設計依頼もしていただくことがあります。
.jpg)
(上)再生前外観 (中)(下)再生後外観
特に、『本棟造』の民家再生では、再生前後の外観は(創建当時からかなりの増築や改造がされていない限り、)
あまり見た目の変化はありません。
外観に関して言えば、民家が建てられた当時の姿に戻す(近づける)・・・ということでしょうか。
『民家は地方の証明書』と言われている通り、
その土地の気候風土を考慮した造り(外観)になっています。
創建当時の姿に近づける事が、景観に調和した外観にする事になります。
この建物は、屋根は一度手を入れたあったので、工事では既存屋根のままです。
外壁は、板壁や塗壁部分は新規に、板を貼ったり、漆喰を塗ったりしています。
開口部は、断熱性を上げるために木製建具や断熱サッシに取り換えています。